とりあえず、 Cameo の楽曲集に関しては、この “The 12" Collection and More” と “The Ballads Collection” を聴いておけば、それでいいのではないのでしょうか?
…で終わらせたい!
1970年代中盤までの Cameo は、演奏力はあるんですが、楽曲がスカスカ、アレンジも手癖でしか無く、それにアルバム1枚作るだけのコンセプト/企画力も無くてですね…。 だから、アルバムに1曲キャッチーな曲があっても、だから聴くのは辛いなぁ、と言う感じでした。1
その後 ’80s に突入して、シンセサイザー/ドラムマシン、ニューウェーヴ、ヒップ・ホップを、大きく飲み込みつつ、12インチ盤と言う実験できる媒体を得て彼らは覚醒する、そのドキュメントがこのコンピレーション盤だと思うのです。
アルバム・バージョンの “She’s Strange” と聴き比べると、ラップがメインのリミックス “Room 123 (She’s Strange) (Original 12" Rap Version)” と、ドラムとベースを強調した She’s Strange (Original 12" Mix) で、音楽のイメージが全然違います。 これをバンドリーダー Larry Blackmon の判断であった、と考えると面白いですね。
大ヒット “Word Up!” も “Candy (Original 12" UK Mix)” も、単なる切り貼りエディットに終わらず、アレンジが新しく生まれ変わっているのです。
とりあえず、「ファンクとしてのCameo」を知りたいなら、まずこの1枚でしょう!と言いたいのです。
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1990年代に G-Funk 経由でファンクを知った者の(素朴な)感想です ↩︎