彼の代表作と称される、1974年作。1
一緒に過ごしたベッドのライトの瞬きを通しても分からない
もう朝の便に遅れてしまそうなんだ
と言う主題歌の歌詞から分かる通り、離別や諦観の末に作られた楽曲の数々。 それは力強いメッセージよりも、それを聴いた人達の気持ちに、ひっそり染み入ります。
第二の声とも呼べる、 David Lindley のスライド・ギターやフィドルのフレーズは、そっと主人公の歌に寄り添い、諸々の楽器隊や、歌声でハーモニーをつける人達も、決して主人公の歌を邪魔しません。 Elektra/Asylum の辣腕プロデューサー Al Schmitt ですらそうです。
とにかく、この音楽の世界観を壊さないことに、全員が気を使っているのが分かります。
こんな地味な楽曲群が、21世紀の現時点においても名盤とされ、メッセージもメロディも有効、それは何かの奇跡かとすら思えます。

