数々あるJB御大の編集盤の中でも、これはファンク曲に絞って、しかも長尺ヴァージョンばかり集めているので、「JBが作り出した“ファンク”とは何ぞや?」を知るには最適な盤なのです。
‘80s中盤のUKで沸き上った(所謂)「レア・グルーヴ」に呼応するように、御大を熟知したCliff White1が編集したので、無駄もなく最良の演奏ばかり入っています。2 例えば、音圧を大事にし、 #7.‘Get Up, Get into It, Get Involved’ や #8.‘Soul Power’ をモノラル・ミックスのヴァージョンで収録、と言う玄人泣かせなお仕事振り。 この際「えー、なんで’Sex Machine’入ってないの?」とかは言わないのが、大人のお約束ってことで。
1986年にLPで出され、1992年にCD化、2003年にはリマスターでリイシュー、とコンピレーションと言う枠を超えた、息の長い愛され方をしているこの盤、御大のスタジオ録音盤の入門編として、真っ先に勧めたいのです。3
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2007/06/14に書いた文章に加筆訂正しました。 ↩︎