Marley Marl が'87-‘90年頃に、弱小インディー Cold Chillin’ で、彼がプロデュースした楽曲を集めたコンピレーション。 ‘95年作品。1
とにかく、全部のトラックがカッコいいのです。 E-MU SP-1200 を駆使しまくったラフ/タフなビートは、当時のNYトップMCを活かすためだけに存在しており、当時では珍しかったオフ・ビートのスクラッチ・プレイは、その後のDJの礎になりました。
Juice Crew総出のポッセ・カット #1.‘Symphony Vol. I’ #8.‘Symphony Vol. II’ が、CDで聴けるのもありがたかったし、 #7.Kool G Rap & DJ Polo - ‘Poison’ は、やはりクラシックとも呼べるべき楽曲でしょう。
当時の Marley Marl は、とにかくラッパーの持ち味を活かすことを第一に考えていて、今ではなかなか顧みられることのない、 MC Shan / Craig G / Masta Ace と言った面々の良さの気付きも得られます。
今となっては、弱小インディーっぽい低予算さ加減が悲しくなったりもしますが、だからどうした、俺たちはやっていくんだぜ、という決意表明と、そのスタート。 ヒップ・ホップ/ラップが好きになったら、いつかは聴いて欲しい一枚です。