音楽千夜一夜物語 第十三夜 "Summer Madness"(1976) / Kool & The Gang

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Kool & The Gang - Summer Madness

(とある、ロックバーにて)

「Kool & The Gang好きなんですか?“Summer Madness"とか」
「(季節外れ過ぎやがな) うーん、嫌いな人とか居ないと思いますよ? ♪さーまー、まーっどねーす(口ずさむ)、ってやつでしょ?」
「歌って、入ってましたっけ…?」
「(あっっ!)」

わたくしが好きなのは、“Love & Understanding”(1976)のライヴ・ヴァージョンで、女性のコーラスが入ってる方なんですね。1
こっちの方が、ドラム/ベースの絡みがかっこいいし、途中で4ビートに変化したりホーンのソロが入ったりで、長いのにダレないし、その間にゆっくり酒も呑めますしね、素晴らしいですよ。


私が、こういう'70sのファンク・バンドに興味を持ったのは、‘90s初期のヒップ・ホップやR&B、(所謂)アシッド・ジャズだったのですよ。
ビートだけのサンプリング→メロやオーケストレーションもサンプリングするようになる→ファンク・バンドのメロウでメロディアスな側面にも注目されるようになる→定番がCD化されるようになる→もっともっと隠れた名曲が掘り起こされる…、と言うプラスのスパイラルが始まった頃でした。

もう半分ノスタルジーだけど、良い時代でしたね。 ヒップ・ホップはサンプリングも出来ない時代だし、R&BはEDMかスムース・ジャズか、と二極化してしまったし、こういう音楽を今の若い人は、いつ「発見」できるんだろうか、とか思っちゃいましたわ。2


  1. Love & Understanding - Wikipedia ↩︎

  2. 2015/10/18 に書いた文章に加筆訂正しました。 ↩︎