音楽千夜一夜物語 第二十七夜 "Knucklehead"(1975) / Grover Washington, Jr.

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Grover Washington, Jr. - Knucklehead

「ジャズ奏者だと、テクニックか、パッション/エモーションで分けて語られがちですよね」
「うーん、そうだね…。」
「テクニックも、パッション/エモーションも同時に備えているのに、評価の低いミュージシャンとか居ます?」
「うーん、例えば Grover Washington, Jr. とか?」
「…。」
「…。」


勿論、‘Knucklehead’ はヒップ・ホップ元ネタとして有名なのですが1 2、それは彼の演奏の緻密さ、上っ面のテクに流れない表現力、演奏を仕切った Bob James の中の「ファンク」が結実した結果だと思うんですよね。

更に付け加えると、この曲の芯は、ゴリッと重心低いリズム隊の演奏なんじゃないかと思います。3