偉大なるギタリストNile Rodgersの良い仕事、その41
問答無用の大ヒット作。
基本的に、David Bowie は問題作しか作らないのですが、そんな人が正面突破でダンサブルでポップな曲を作ったので、問題視されてしまった、‘83年作。
David Bowie は、当時友人である Mick Jagger(The Rolling Stones)2 と共に、NYのディスコ “Studio 54” の常連でした。 そこで Michael Jackson と知り合い、アイデアを交換しあっているうちに、「自分も、新しいダンス・ミュージックを演る!!」と思ったっぽいですね。
そこで選んだパートナーは、 Chic の Nile Rodgers 。 Nile Rodgers も、ディスコ/ダンス・ミュージック一辺倒なワンパターンに飽きていていたのでしょうね。
ここで、ポップでダンサブルなロックと、ロックの自由さに憧れるディスコの、幸せな邂逅が成立したのです。
でも、今思うと、 Nile Rodgers も相当な決意あったんでしょう。 今までの王道スタイルを全く捨ててますしね。
ギターのカッティング / 弦楽隊による洗練されたアンサンブル / 女声による華やかなヴォーカル
上記のような要素を封印して、自分の手癖にない、冒頭の♪ア~ア~ア~ア~から始まるドゥワップ流儀のハーモニー、バリトンサックスのブリブリした鳴りを全面に押し出したホンキートンク流儀のホーン・セクション、テキサス流儀の乾いた鋭角的な Stevie Ray Vaughan のよるギター・ソロ。
でも売れてしまったのです。
全世界的に大ヒットし、誰もがポップと思ったのが、部外者である、英国の David Bowie と NYの Nile Rodgers による南部ブルーズの再構築、というのは、物凄く面白いですね。3
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同時期に Mick Jagger / The Rolling Stones が作ったのが “Undercover (Of The Night)” なのです。 ↩︎
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2018/03/16 に書いた文章に加筆訂正しました。 ↩︎