偉大なるギタリストNile Rodgersの良い仕事、その61
これは彼が手掛けた曲の中で、1~2を争う大ヒット曲でないでしょうか。 1984年作。
特筆すべきは、これが入ったアルバム “Like A Virgin “は、 Chic の3人、 Nile Rodgers / Bernard Edwards / Tony Tompson が、ガッチリとアルバム全編に渡って演奏しているんですよね。 それって、自分たちのアルバムか、 Sister Sledge とか Diana Ross のアルバム位しかなくて、もう本当に貴重なのです。
でも、アルバム中の演奏は、プロフェッショナルの極みのような完成度なんですが、殊更タイトさや黒さを押し出すこともなく、楽しいポップさに満ちていて、今聴き返しても良いですわ。 Nile Rodgers が “Let’s Dance”2 を経て、この境地に辿り着いたんのかな、とか思いますよ。
「単なる一発屋のお色気歌手」が「この後、世界の音楽地図を塗り変えるミュージシャン/アーティスト」になる分岐点にいたのが、Nile Rodgersだったのですね。
よく知られる話ですが、この楽曲のメロディと演奏は、 The Four Tops - “I Can’t Help Myself (Sugar Pie, Honey Bunch)” が下敷きにあります。
彼女はデトロイトからちょっと離れた所に生まれて、モータウンは日常の音であったし、周囲も、彼女を「踊って歌って、小悪魔的だった頃の Diana Ross の再来」にしたかったんでしょう。 だから、Nile Rodgersを呼んだのかもしれませんしね。3
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2018/03/23 に書いた文章に加筆訂正しました。 ↩︎