マイルス・スクール卒業生とソウル/ファンク その31
この曲は、当時安かったRhinoのコンピ盤で知ったのでした。
寄せては引くようなグルーヴに、トロトロに溶けて、それこそ宇宙の藻屑と溶けていきそうなシンセサイザーの音色、暗闇に一瞬差し込む光のようなソプラノ・サックスのソロ、濡れたファルセットを駆使しつつ、切々と、愛する女性を、自分の帰るべき宇宙船に例えた歌唱。
いやー、本当に素晴らしい曲ですね。
で、この曲は、ドラムの Norman Connors ではなく、 Michael Henderson なる歌手が歌っているのは分かったので、色々調べて、彼のアルバムを集め始めました。
で、関係なく、Miles Davisの'70sの(所謂)「電化期」の諸作品を聴いていたんですけど、唸るようなベースを弾いていた Michael Henderson なる人物がいるんですけど、私は、最初同一人物だって分からんかったのです。2
Michael Henderson は、元々デトロイト周辺のセッション・ミュージシャンだったのですが、 Miles Davis のバンドに入って、最初の引退宣言までバンドで弾きまくります。
ただ、バンド解散その後、ジャズのセッションを殆せず、ほぼ自分で歌を歌うことに専念します。 なんで、ベースも弾かなくなるん?と言う感じですが、この声に抗えんのも事実なんですよね。
Michael Henderson & Rena Scott - “Take Me I’m Yours” のような男女デュエットだと、更に良いですわ。3
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前回はこちら “Juicy Fruit”(1984) / Mtume ↩︎
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2018/06/15 に書いた文章に加筆訂正しました。 ↩︎