Stevie Wonderのソックリさん選抜戦その1
‘70年代のStevie Wonderは神がかっていました。
「スティービーに有難うと言いたいよ。今年アルバムを出さないでくれて! 」
とは、1976年のグラミー賞での、 Paul Simon の言葉ですが1、それ位、突出した存在でした。
勿論、白人のポップスにも多大な影響を与えました。 メロディ、アレンジ、シンセサイザーの音色諸々。 なかでも最も模倣が難しい歌唱に果敢に挑戦した歌手も、少なからず存在します。
そういう、一見無謀な挑戦をし、それなりに良いものを残した人たちを紹介します。
Bobby Caldwell は、そっくりさん筆頭格でしょう。 有名な話ですが、ラジオ曲に配られたプロモ盤、そして最初のシングル ‘What You Won’t Do for Love’ にはジャケットが無く、単に紙封筒でしたし、その後出たアルバムもジャケットも本人の顔写真がなく、イラストでした。 故、当時の人は、彼が白人だとは思えなかった、と言うのは普通の感覚だったのですね。
勿論、管楽隊とドラム以外は、自分で演奏するマルチ演奏者である点も、共通するポイントでしょう。
この ‘My Flame’ はカリンバがゆるゆると鳴る、カリブ海に面したマイアミならではのレイドバックした音像で2、 今聴いても良いですね。 3
こうやって、音楽/文化とは、伝播し継承されていくんでしょうね。4
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“And most of all I’d like to thank Stevie Wonder, who didn’t make an album this year.” ↩︎
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アフリカ~カリブ海の音楽要素を、ソウル・ミュージックに取り入れたのも、 “Innervisions” から “Songs in the Key of Life” 時代の Stevie Wonder からの影響でしょうね。 ↩︎
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’90s Hip-Hop が好きな人なら The Notorious B.I.G. - ‘Sky’s The Limit (feat. 112)’ で有名でしょうか。 ↩︎
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2021/02/07 に書いた文章に加筆訂正しました。 ↩︎