音楽千夜一夜物語 第百二十三夜 "Little Miss Can't Be Wrong"(1991) / Spin Doctors

Posted on

Spin Doctors - Little Miss Can’t Be Wrong

1990年前後に流行った、(所謂)「ミクスチャー・ロック」。 今となっては時代の徒花でしか無いのですが。


今からだと、想像も難しいのですが、この Spin Doctors ってバンド、当時めちゃくちゃ売れたんですよ。 アルバムは全米3位を取ったし、シングルもTOP40に3曲入ったはず。

今、彼らの音が聴くと「あー、モロに “ファンク” だな」って気付くんですけどね。1 でも、何故か当時はそれを口にするのが難しくてですね…。 白人中心のバンドが、人力でファンキーなダンスミュージックを演奏する、それを “ファンク” と呼ぶ、と言うのは何故かタブーのような空気がありました。 それだけまだまだ人種/文化の溝は深かったと言うことです。2

Hip-Hop/R&Bが'70sの音楽を取り入れ、ロックバンドもそれに共鳴し、人種/肌の色を超えて、ミュージシャンが鳴らしたい音が世に受け入れられるようになる、その時代になる前、彼らは(あまり言いたくない言葉ですが)「早過ぎたバンド」だったのです。

今では、各種配信サービスで気軽に聴けるので、この異型の “ファンク” を今の感性で感じて欲しい限りです。3


  1. Sly & The Family Stone - “Dance to the Music” 辺りを聴くと、すごく似ています。 ↩︎

  2. Lenny Kravitz - “Always On The Run” も同じく1991年でした。 ↩︎

  3. 2020/04/10 に書いた文章に加筆訂正しました。 ↩︎