"Chocolate City"(1975) / Parliament

Posted on

Amazon.co.jp: Chocolate City: ミュージック

ファンクバンドとして歩み出した、Parliamentの2ndアルバム、75年作。1

アナログレコードで言うところの、A面#1-#5は、George Clinton,‘Bootsy’ CollinsとBernie Worrellががっちり作曲と演奏に絡むことによって、この時点でのバンドとしての最高のタイトさを作り出しているのです。2

#1.‘Chocolate City’ は、疾走するリズムボックスに、George Clintonの語りとアジテーションの間のようなヴォーカルが乗る、ファンクアンセムとも言える1曲。 同じようにリズムボックスが早めのテンポでリズムを刻む #2.‘Ride On’ 他、人力ドラムがビート叩く#3-#5も軽いノリで疾走する楽曲が続きます。
後のParlet3になる女性コーラス隊や、管楽隊はクレジットが無いのですが、Fred Wesley & the Horny Horns4でしょうか、ノリは軽めながら、アンサンブルが徐々に完成していく様が明らかになっていて、過渡期とは言え聴きどころも多いですね。

しかし!ここからがGeorge Clinton/P-Funkの真骨頂。アナログレコードで言うところの、B面は、ファンクとは言えない楽曲が固められているのです。
Bernie Worrellのピアノと、シンフォニックなアナログシンセに、ねちっこくゴスペル歌唱でEddie Hazelが一人で歌い上げる #6.‘Let Me Be’5 軽快なノーザン #6.‘If It Don’t Fit (Don’t Force It)’ 甘茶風味のスロウバラード 7.‘Misjudged You’ はGeorge Cliton/Parliamentの「素」が見える楽曲で楽しいですよね。

この後、 “Mothership Connection”(1976)6 でファンク・バンドとして純度を極め、最高潮を迎えるParliamentの最後の実験作とも言える一枚。
Funkadelic/Parliamentを始め、P-Funkは全てが聴き逃し厳禁なのですが、1974-1975年の諸作品は、特にGeorge Clintonとバンドの実験精神の発露とも言える楽曲、聴いているだけで楽しいし新たな発見もある、全てのアルバムがそんな存在、なので、このアルバムもぜひ聴いて欲しいのです。

Parliament - Chocolate City