エレクトロ/ブレイクダンス・クラシックにして、Hip-Hopのネタ定番 #1.‘More Bounce to the Ounce’ を含む、1stアルバム、1980年作1
一応、 P-Funk の総帥、 George Clinton が見出し、 Bootsy Collins がプロデュースに当たっているのだけれど、それらしさは全然なく、精々、ジャケットのサインペン画が「それらしい」と思える位でしょうか。
それにしても、今聴き返すと、#1の先進性は凄いですよね…。 ひたすら2拍4拍のハンドクラップを強調した縦割りのビート、重たいシンセ・ベースもひたすら繰り返しに徹底し、トーク・ボックスによる変調させたヴォーカルが、低音部からファルセットまで担う、しかも8分に渡る長尺曲、と言う、唯一無二のファンクサウンド。 ‘80年にこんな音を作っているバンドいなかったし、独自過ぎて真似しようがなかったのではないでしょうか。 師匠筋に当たる George Clinton ですら、 P-Funk All Stars2 と1stソロ3で模倣しようとして大惨敗、と言うのも、今にして思えば微笑ましいのですが…。
最初の#1が凄過ぎて、他の曲の印象が薄いアルバムなのですが、人力演奏によるファンク曲 #2.‘Freedom’ / #3.‘Brand New Player’ のソリッドさ、クールさは、唯一無二のグルーヴ感だし、柔らかなシンセサイザーと、ドゥワップ風味のヴォーカルが揺らぐメロウな #5.‘Be Alright’ は、後々、傑作スロウジャムを幾つも世に送り出すRoger Troutmanの資質が垣間見られる、と言う意味でも重要だと思います。
全体的にヴォーカルが弱かったり、2nd以降のカラフルな音作り、ユーモア感覚はまだまだなのですが、後のR&B/Hip-Hopへの影響を考えると、これは絶対逃せない盤じゃないでしょうか。4 5