とりあえず、 Cameo の楽曲集に関しては、この “The Ballads Collection” と “The 12" Collection and More” を聴いておけば、それでいいのではないのでしょうか?
…で終わらせたい!
1970年代中盤までの Cameo は、演奏力はあるんですが、楽曲がスカスカ、アレンジも手癖でしか無く、それにアルバム1枚作るだけのコンセプト/企画力も無くてですね…。 だから、アルバムに1曲キャッチーな曲があっても、だから聴くのは辛いなぁ、と言う感じでした。
…なのですが、流石はNY出身のバンド、バラードにはドゥワップ流儀の優しいメロディが体得されているのです!
泣かせの語りから優しいファルセットに入る #1.‘Why Have I Lost You’ から、必殺の泣かせバラード #2.‘Sparkle’ それからの、メロウなミディアム #3.‘It’s Over’ で完全に掴み、後は流れるに任せても全然OK、と言う完璧な一枚なのです。
このメロディとハーモニーの仕草/流儀は、きちんと血肉になっていて、産業ロックにアジャスト時期のアルバム “Word Up!” 収録の #8.‘Don’t Be Lonely’ にも生きているんですよね。
とりあえず、 Cameo と言うバンドの本質を知りたかったら、まずこれ、と差し出したいアルバムですね。