壮大/壮絶に蛇行するP-Funkの歴史の中で、一つの再出発点とも言える、 George Clinton の1stアルバム。 1982年作。1
Funkadelic も Parliament もバンドとして崩壊してしまった中、 George Clinton はソロ歌手として、新しく Capitol/EMI と契約を結び、 P-Funk の立て直しを図るのですね。
とは言え、流石のカリスマ。 後期 Funkadelic / Parliament のアレンジの要であった 鍵盤奏者 David Spradley / Junie Morrison を中心に添えて、更には昔の Boosty Collins / Bernie Worrell / Fred Wesley & the Horny Horns を招き入れて、バチバチなファンクをカマしてくれるのです。
とにかく #1.‘Get Dressed’ のタイトさで掴むのですね。 Boosty Collinsのバチバチのベース、 Fred Wesley & the Horny Horns のキマったホーンセクションでグルーヴを持っていく、 Funkadelic / Parliament にもなかった新しいスタイルだったと思うのです。
#2.‘Man’s Best Friend / Loopzilla’ は “One Nation Under a Groove” の焼き直し風味もありつつ、アップテンポで盛り上がるファンクでありつつ、 ‘More Bounce to the Ounce’ の揶揄があったりして、「流石これが P-Funk だよな!」と言う感じです。
後は、 必殺の名曲 #5.‘Atomic Dog’2 がある位で、ファンクとしてのこのアルバムは終わってしまうのですが…。 とは言え、昔、‘70s初期の P-Funk の実験に実験を重ねて、それでも実にならなかった、でもそれが楽しい、を'82年にやってくれたのは、今となってはありがたい感じもありますね…。
-
アルバム・ヴァージョンは短すぎなので、編集盤で12" mixを聴いて欲しいところです。 ↩︎