"Revolution of The Mind: Live at The Apollo, Vol. III"(1971) / James Brown

Posted on

Amazon | Revolution Of The Mind: Live At The Apollo, Vol. III | James Brown | クラシックソウル | 音楽

JB御大の真っ先に聴く盤として”Love Power Peace”1を挙げましたが、もし余裕があれば、この『ソウルの革命』2も聴いて欲しいのです。

邦題こそ『ソウルの革命』ですが、むしろ内容は原題の直訳『精神の革命』に近いのです。

‘71年と言えば、ベトナム戦争は泥沼化し、公民権運動は急速に勢いを失ってしまった頃。 ‘Soul Power’ や ‘I’m Black, and I’m Proud’ と言う、台頭する民衆の力を受け止め、それを更に高揚させるような楽曲を連発していた御大ですら、時代の変わり目を直視せざるをえなかった、と言うことでしょうか。

オリジナルJB’sの腕利きであるBootsy/Catfish兄弟が脱退し、バックバンドを早急に再編して臨まなければならなかった、と言う台所事情も加味して考えると、この盤、「それでも俺こそNo.1だぜ!!」と言う御大の宣言のようでもあり、色々聴きどころ満載なのです。

しょっぱなの #1.‘It’s a New Day So Let a Man Come in and Do the Popcorn (Intro)’ からアナログ片面1面使ってしまう長尺演奏。 しかも、熱さは押さえ気味に、乾いたグルーヴ感をキープしているのです。 当時の大ヒット曲であった #5.‘Make It Funky’ も12分を超える長尺ながら、クールと言うか、空しさというか、明らかに熱量を内側に溜め込んだままそれを放出しない、でも、もし触れたら一気に切れてしまいそうな緊張感を孕んだ演奏、と言えばいいのでしょうか? それ位、すさまじい引力を内包した演奏と言えましょう。

それは #11.‘Soul Power’#12.‘Hot Pants (She Got to Use What She Got to Get What She Wants)’ と言う、本来だったらセクシーなグルーヴを外側に放出するべき楽曲でも、変わらず、重心低く乾いたグルーヴで貫かれているのです。

今にして思うと、御大が出したライヴアルバムの中でも、微妙な時期の、微妙な内容のアルバムなのでしょう。 でも、敢えて、JBのライヴ盤を聴くならこれ、と言いたい位なのです。 常に俺3な御大が、時代に流されようとして、それに抗ってみた盤。 黒人音楽の歴史の中でも、重要な意義を持ってるのではないでしょうか!?4